トップページにもあるように、3DCGソフトとは、作った物体(モデリング)の材質を決め(テクスチャ)、光を当て(ライティング)、それをどこから見るか(カメラワーク)を指定すれば、指示通りの画像を計算(レンダリング)して作り出すものです。
基本的に、計算(レンダリング)して作成される画像データは、ビットマップ形式です。ペイントソフトの一種とも考えることができます。
物体の形、大きさ、位置などを少しずつ変えたものを連続して見せると、アニメーションになります。現在では映画やCMの制作に無くてはならないものです。
Adobe Illustratorなどのドローソフトは製図用品の延長です。昔なら職人技であった均一な線や整った文字を、初心者でも簡単に作ることができます。しかし頭の中のイメージをいかに効率良く美しい形にするかという機能がメインなので、あまり面白みは感じられません。
Adobe Photoshopを代表とするレタッチソフトは、画像を加工するものです。フィルタを組み合わせると、想像もつかないような効果が現れるので非常に面白いです。
さらに面白いと思われたのが3DCGソフトです。形を作って色などを指定していくだけで、後はパソコンが勝手に計算(レンダリング)してパース、色味や影をつけてくれます。金属の表現においてはベテランのリアル・イラストレーター顔負けの画像が作れます。ポイントを押さえていけば写真と見分けがつかないほど写実的なものも作成可能です。
3DCGソフトの利点として、一度作ったものは簡単に再利用できることが挙げられます。PhotoshopやIllustratorで作成したイラストの角度を変えたい場合、大掛かりな修正、あるいは最初から書き直す必要があります。しかし3DCGソフトなら、カメラを移動させるだけで角度を変えることができるのです。
便利なことばかりのようですが、欠点もあります。
最大の欠点は「レンダリングに時間がかかるということ」です。PhotoshopやIllustratorなら作業が終われば完成です。しかし3DCGソフトは設定が終わった後に計算が必要になります。
小さい画像なら数分で済みますが、大きくて複雑なものであれば数時間から半日、ひどい時は数日かかります。しかも実際に計算させてみると、想像以上に時間がかかることもあるので、必要な時間を完全に把握できないところが辛いところです。
時間が把握しきれないので、クライアントからの指示通り修正すると納期的に苦しいときは、必要な部分だけ計算してPhotoshopで画像を合成したり、直接Photoshopでレタッチして切り抜けることもあります。
他にもレンダリングに多くのメモリーを必要とします。2DCGのイラストであれば適当に描いて省略できる部分なのに、破綻しないよう丁寧に作り込む必要性があったりもします。
これらの欠点を補うために、シンプルな設定で短時間にレンダリングした画像を下絵にして、PhotoshopやIllustratorで制作する方法も便利です。